きょうも各地でクマの出没や被害が続いています。岩手県では男性が頭を引っかかれ、札幌では1頭が駆除されました。

12日もクマによる人的被害が…。

岩手県八幡平市では午前6時すぎ、自宅の近くを飼い犬と散歩していた47歳の男性がクマ2頭と遭遇し、頭をひっかかれました。男性は自力で自宅に戻ったあと、病院で治療を受けましたが、会話ができる状態で、一緒にいた飼い犬も無事でした。

連日クマが出没している北海道・札幌市では…。

足跡を発見した住民
「今までは他人事だったけど、いざ来てみると怖い。出くわしたら危ないですよね」

11日深夜から12日未明にかけ、相次いでクマとみられる足跡が見つかっています。

また、同じ札幌市の円山動物園ではきょう、敷地内でヒグマ1頭が捕獲・駆除されました。毛の色合いや大きさの特徴から、9日ごろから複数回にわたって出没していた個体と推定されています。

終わりの見えないクマ被害。山形県では深刻な食害も…。

暗闇の果樹園を歩き回るクマ。狙っているのは、たわわに実った山形の名産品「ラ・フランス」です。

長沼果樹園
「枝を折って、この辺に座って梨を食べていた。(枝が)折れてしまって…」

上山市の果樹園では10月末に連続してクマが侵入し、ラ・フランスなど2トンが食い荒らされました。

長沼果樹園
「1年間せっかく作ってきたものをお客さまに届けられずに、収穫量が少なくなってしまうのは残念」

動物の侵入を防ぐために「電気柵の設置」も考えていますが、コストの問題などから難しいといいます。

長沼果樹園
「すみわけという中では(クマが)人里に下りてこないという取り組み。そういうところにお手伝いや支援をしていただくと助かると思いながらも、複雑」

深刻化するクマ被害を受け、警察庁は国家公安委員会規則を改正。13日から警察官がライフル銃を使用してクマを駆除することが可能になります。