解熱剤、湿布、アレルギー性鼻炎… “保険適用の見直し”で負担は?

藤森祥平キャスター:
現役世代の負担をいかに減らすのかという議論でもあります。給料明細からかなり社会保険料が引かれてると感じる人も多いと思いますし、医療費も年々膨らみ続けていますから、このままだと私たちの負担は増える一方です。10月にまとめられた自民と維新の連立合意書では薬代の負担のあり方も見直そうという検討が進められています。

小川彩佳キャスター:
医療費を最大で1兆円削減できるという試算もあるようですが、実際にプラスマイナスで見たときに個人の負担は減るのかどうかという議論もあります。

小説家 真山仁さん:
若い世代の医療費の負担を減らすのは、すごく重要なことだと思いますが、若い人が少し調子の悪いときに買う薬となると、若い人にとってプラスになるのかがかなり疑問です。

藤森キャスター:
対象となる薬が3割負担から10割負担になるということで、解熱剤や湿布、アレルギー性鼻炎の薬などでは以下のようになります。

▼解熱剤(4日分)
3割負担:36円 保険適用外:121円 市販薬:~768円
▼湿布薬(14枚)
3割負担:54円 保険適用外:~181円 市販薬:~1958円
▼アレルギー専用鼻炎薬(14日分)
3割負担:~241円 保険適用外:~804円 市販薬:~2075円

慢性的に使っている人には、かなりの負担感になると思います。

小説家 真山さん:
このようなことが続くと「薬もらうのやめよう」「医者に行くのやめよう」となってしまいそうです。熱があるときに、風邪かなと思っていてもインフルエンザやコロナになっている可能性もあります。医者との距離が遠くなると早期発見が難しくなりますし、お金ばかり気にしていると医療の意義に疑問が生じる気がします。

小川彩佳キャスター:
厚労省の部会などで進められている議論では、子どもや慢性疾患の患者、低所得の人に配慮する方針が示されていて、これに関しては部会でも異論はなかったということです。日々薬に頼っている人にとっては、経済的なハードルを感じずに薬を受けとれるということは心理的にも大きな助けになっていると思いますし、こうした人たちを追い詰める議論にはならないように、丁寧にしていただきたいと感じます。

小説家 真山さん:
結果的に、年齢・世代によって使う側と払い続ける方に差があります。若い人たちは払ってばかりで、それが後期高齢者の人に回っていたりする。そうすると若い人は、「なぜ自分たちは医療を使わないのにこれだけ払っているのか」と、不公平に思うようになります。

現役世代を救うというのであれば、今の医療制度の仕組みを原点から変えなくてはいけないと思います。何となく突貫でやって、パフォーマンスをして医療制度改革というのはおこがましいのではという気がします。

どういう構造になってるのか、なぜお金出してるのに足りていないのかを考えるべきです。薬が無駄なら、無駄にならない方法は、価格を上げることではないと思います。的確に使われているかなど、地道な調査をした上で、最終的に選択肢を出した上で議論してくれないと、金額ありきで進めると怖いなと思います。

藤森キャスター:
一方で、私達も薬を利用する側で、適正に適量を使っているかどうかの確認も徹底したいという気持ちになりますね。

小川キャスター:
様々な材料を得て、整理して考えたいとも思いますし、必ず向き合わなければならないことですから今後の議論の行方も注視していきたいです。

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<プロフィール>
真山仁さん
小説家 2004年「ハゲタカ」でデビュー
近著に政治家のリーダーシップを描いた「アラート」