昭和初期に旧京都帝国大学の研究者らが研究目的で沖縄から持ち出した遺骨が、少なくとも106体、大学に保管されていることが分かりました。

京都大学が今月上旬までにホームページで公表した情報によりますと、京大では、旧京都帝大が昭和初期に本部町や南城市などの墓や洞窟から持ち出した遺骨、少なくとも106体分を保管しています。京大は遺骨の返還・移管のガイドラインを公表し、返還協議に応じる方針を示しています。

遺骨返還を求めて2017年から活動を続けている団体の松島泰勝共同代表は、今回の京大の対応について一定の評価を与えています。

▼ニライ・カナイぬ会 共同代表 松島泰勝 龍谷大教授
「今回京都大学が保管を認めたと、その数まで認めたということで非常に画期的」「これをチャンスと捉えて、故郷に遺骨を戻したいなと思っています」

一方で、発表には謝罪や説明の言葉がないと指摘しました。

松島泰勝 龍谷大教授


「遺族子孫の了解を得ないで持ち出した、つまり盗んだわけですからですね。それに対して説明なり、謝罪があってしかるべきですが、それが全くない」

ニライ・カナイぬ会では今後、自治体などと連携して遺骨を沖縄に移管する手続きを進めていくということです。