今年8月、東京・八王子市で自動運転の実証実験中だったバスが衝突した事故について、東京都は22秒前の古い位置情報を誤って読み込んだシステム上の不備が原因と発表しました。

この事故は、今年8月、東京・八王子市で、乗客をのせて自動運転の実証実験を行っていたバスが歩道にのりあげ、街路樹にぶつかったもので、都によりますと、乗客3人が軽傷を負ったものの、現在は回復しているということです。

東京都は10日、事故原因の調査結果を公表しました。

都によりますと、なんらかの理由で事故発生22秒前の古い位置情報をバスに搭載されたシステムが事故直前に誤って読み込み、その位置に戻ろうとしたことからバスが左へ急カーブをきったということです。

また、都は▼運行システムから独立した障害物を回避するシステムがなく、▼急ハンドルの角度に制限がなかったことなども事故の一因になったとしています。

運行システムはソフトバンクの子会社である「BOLDLY」が開発したもので、都内では同じシステムを使ったバスの運行はないということです。