11月9日、天皇皇后両陛下もご出席され、三重県志摩市などで開催された「全国豊かな海づくり大会」。水産業の振興などを目的とするこの大会は、毎年全国各地で開催されていて、三重県での開催は41年ぶり2度目です。

41年前、三重の海では。

(記者 三重・志摩市 1984年)
「三重のことしの漁業は、赤潮に苦しめられた1年でした」

赤潮で270万匹もの養殖魚の大量死が発生。ノリの養殖も大きな被害を受けました。三重県南部は漁業が暮らしを支える主要産業ですが、40年あまりが経ったいま“より大きな異変”に直面しています。

(天皇陛下 11月9日)
「近年、気候変動の影響など多くの課題に直面している漁業関係者の皆さんには、ご苦労も多いことと思いますが、豊かな海づくりに取り組んでいる皆さんの活動が、今後とも多くの人々によって支えられ、さらに発展していくことを希望します」

(漁業関係者)
「黒潮大蛇行による漁場の変化、海水温の上昇による藻場の減少など、将来に対する不安は絶えません」

天皇陛下のお言葉や漁業関係者からのメッセージでも繰り返されたのが、“海の異変”でした。