モスク破壊されるも…“不自然な声” 進む「同化政策」

「制裁に効果はない」

その言葉を裏付けるかのように、ウイグルの人々への同化政策はさらに進んでいました。

記者
「ここは2年前までモスク(イスラム教の礼拝堂)があったという場所ですが、完全に取り壊されています」

近隣住民
「今はモスクは壊されてありません」
「政府が壊したのです。壊してはいけないものまで…。昔はモスクがたくさんあったが、全て壊されました」

2年前、モスクの取り壊しが始まっていた場所は2025年、訪れるとサッカーコートになっていました。

しかし、近隣住民からは不自然な答えが返ってきました。

――ここはモスクでしたよね?

近隣住民
「いいえ。ここは昔もモスクはありませんでしたよ」

――いつからこうなったかわかりますか?
「わかりません」

モスクがあったにもかかわらず「わからない」「知らない」と言葉を濁す人々。ようやく「1年前にサッカーコートになった」と話してくれる人がみつかりました。

近隣住民
「ここは解体され、ボール遊び場にされたんです。間違いありません、以前はモスクでした」

2年前、鍵がかかっていたこちらのモスクも…

――何に改装するのですか?

近隣住民
「民宿です」

――ここは地元の人がお祈りするモスクだったのでは?
「それは言えません」

モスクの破壊について、中国政府は「文化は尊重されており、モスクは修復・保存されている」と主張しています。