息子と偽って「会社の手形が入っていたカバンをなくしお金が必要になった」などとうそを言い、現金100万円をだまし取ったとして、特殊詐欺グループの現金回収役と管理役の男が警視庁に逮捕されました。

詐欺の疑いで逮捕されたのは、いずれも職業不詳で東京・中央区の桜井健一容疑者(40)と、千葉県流山市の早乙女昂容疑者(37)です。

桜井容疑者らは他の者と共謀し、今年6月22日から翌日までの間に、神奈川県横浜市に住む90代の男性に対して、息子と偽った上で「カバンが置き引きにあった。カバンに会社の大切な手形が入っていて、手続きをするためにお金が必要になった。人に言わないで欲しい」などとうそを言い、複数回にわたって現金100万円をだまし取った疑いがもたれています。

警視庁によりますと、詐欺の電話は被害男性の自宅の固定電話にかかってきていて、早乙女容疑者は受け子役から現金を回収し、回収した現金の管理をしていた桜井容疑者に渡していたということです。

警視庁は認否を明らかにしていません。桜井容疑者らは同様の手口などで今年4月から7月の間に東京・神奈川・千葉・埼玉に住む高齢者からおよそ90件、現金およそ1億9000万円をだまし取ったとみられています。

警視庁はこの特殊詐欺グループの受け子役をすでに10人逮捕していて、実態を詳しく調べています。