消費者から従業員への迷惑行為、いわゆるカスタマーハラスメントへの対策について学んでもらおうと、企業の経営者らを対象にした講習会が岡山市北区で開かれました。

(日本ワークルール検定協会 齊藤勉理事)
「個人で対応するんじゃないんです、カスハラは。組織で対応するんです。これをぜひ共有していただきたい」

講習会は、カスハラの定義や対策について周知しようと岡山市が初めて開いたもので、企業の経営者や人事担当者ら約50人が参加しました。

参加者はまず、カスハラには・客からの不合理な要求や・SNSでの名誉棄損など「労働環境を不当に害する全ての事案が該当する」と説明を受けました。

さらに、従業員を守るための対策として、上司を交え複数人で対応することや、電話の録音サービスを活用することなどが有効だと学んでいました。

(参加者 サービス業)
「こんなものだと思っていたことが、実はカスハラだったというのがよく分かった」

(参加者 製造業)
「うちの会社はそこまでまだ考えてはいないと思うので、会社に帰ってしっかりと(対策を)揉んでいきたいなと」

岡山市議会では今年度、カスハラを防止するための新たな条例の策定に向け協議が続けられていて、市は、こうした社会の流れに応じた対策を講じるよう、市内の企業にも呼びかけていく方針です。

(岡山市創業支援 雇用推進課 河合祥次課長)
「(企業も)組織的な対応が必要になってくると思います。岡山市としても、どういう支援ができるかを引き続き検討していきたい」
岡山市は、企業向けの講習会を今後も定期的に開き、カスハラ対策への意識向上につなげていきたいとしています。














