沖縄県の中部に位置するうるま市。2005年に2市2町が合併して誕生しました。美しい海を有する伊計島や神の島ともいわれる浜比嘉島など、多くの観光客が訪れる島がある一方で、地域の資源が少なく過疎化が進む島も点在しています。
こうした中、音楽で島を盛り上げようと取り組む男性がいます。

11月下旬に開催されたシマダカラ音楽祭。
三線の始祖、赤犬子(あかいんこ)の生誕の地とされている津堅島を音楽で盛り上げようと、うるま市にゆかりのあるアーティストを迎えて行われました。
神谷荘 神谷恭平オーナー
「津堅島っていうのをより多くの人に知ってもらって、とりあえず島を活性化させたいっていう思いがありますね」
イベントを主催したのは、民宿神谷荘のオーナー神谷恭平(かみや きょうへい)さん。沖縄市出身の神谷さんは先代の祖父の跡を継ぐべく、3年前に津堅島にやってきました。

神谷恭平さん
「ひいオジィと、僕のオジィの代が一緒にやってて、すごい盛り上がってました。沖縄本島でマイクロバス4台走らせて、毎日200人とか島に連れて来たりとか。でもコロナとかもあって最近、島を見たらとっても過疎化が進んでるっていうので」
幼いころにみた賑わいを取り戻すため、そして島からアーティストを輩出しようと、神谷さんは毎日、民宿から生配信でライブを行ってきました。こうした地道な努力が認められ、イベントの主催をすることになった神谷さん。
1か月以上に渡り、広報活動やチケット販売などを行ったところ、用意したチケット200枚は完売。そして本番を迎えました。
Qお客さんが入っている様子を見てどうですか
神谷恭平さん
「泣きそうですね。一組目のステージで泣きそうだから、またオジィたちのステージみたらちょっとうるってなるかもしれない」
神谷さんの祖父で、民謡歌手の神谷幸一(かみや こういち)さん。島のために奮闘する孫の姿を頼もしく見つめていました。
Qお孫さんが主催したイベントはどう?
神谷さんの祖父・神谷幸一さん
「思ったよりいいかな。神谷家が音楽でそれが何かの形でも別に歌じゃなくても、歌に関連した仕事するだけで頼もしい、うれしいよ」
観客
「津堅島初めてきたんですけど、すごいなんか島があったかい感じで、また来たいなと思いました」
津堅島の住民
「もう最高ですね、もう島はなんの娯楽もないもんだから、最高です。すごい人が集まって島も活性化になります」
神谷恭平さん
「まずは大きなトラブルもなく、けが人もなくまあ無事成功に終わったことが、一番うれしいですよね」
Q島の人たちも楽しかったと話していたが?
「よかったよかった。長めのイベントだから疲れないかなと思ってたけど楽しんでくれてよかったです」
神谷さんは、今後も島の人たちも一緒に楽しめるイベントを計画したいと考えています。
神谷恭平さん
「(本土からも)近しい友人だとか、それこそ津堅の仕事でかかわってる人たち、島に住んでる人たちとか、とっても協力してくれて彼らのおかげでこのイベントの成功もあると思ってますので、今後もみんなで大きいことできたらなと思っているので、ぜひ応援していただけると幸いです」
「津堅島を音楽で盛り上げたい」若き民宿オーナーの取り組みは、始まったばかりです。