医療のさまざまな課題を抱える高知県。地方の医療を未来へとつなぐため奮闘する医療従事者たちがいます。県内の中核病院の1日に密着しました。

高知県の医療は様々な課題を抱える

高知県内の医療は、中核病院と医師の8割が高知市とその周辺に集中する「病院・医師の偏在」や、「若手医師の減少」、「過疎地域の医師不足」など、さまざまな課題を抱えています。

▼高知県医師会 野並誠二会長
「まず人口減、患者が少なくなってくる医療の担い手もどんどん減ってきている。特に山間部の地域医療が立ちいかなくなる可能性が非常に高まってきている。今この辺りでしっかり支え合わないと継続できない」

高知県内の医療を継続させようと、未来の医療現場を担う人材を育てる取り組みを推進している病院があります。

高知赤十字病院内視鏡センター

県内の中核病院のひとつ、高知赤十字病院の内視鏡センターは、内視鏡の診断と処置について国内でも有数の高いレベルを誇っています。センターを率いる内多訓久(うちたくにひさ)医師は、海外でも技術指導を行うなど消化器内科のスペシャリストのひとりです。この日、午前8時。行われていたのは内多医師による勉強会。
若手医師からの要望を受け週に1回業務前に開いています。

高知赤十字病院内視鏡センターを率いる内多訓久医師

▼勉強会内多医師と若手医師やりとり
「どういう所見をとらないといけない?」

一緒に患者の胃の画像を見ながら、診断の精度を高めていきます。

高知赤十字病院内視鏡センター 窪田綾子医師

▼高知赤十字病院内視鏡センター 窪田綾子医師
「内多先生は内視鏡のなかでは拡大内視鏡、所見を読むのも全国的なエキスパートでいるのでその知識をみんなで共有できて私を含めたメンバーがより的確に病変を判別できて治療につなげられるような技術を持てたらいいなと」