首脳会談の会場前にいるソウル支局の中道記者に聞きます。まもなく日韓首脳会談ですが、韓国側は高市総理とどう向き合おうとしているのでしょうか。

韓国でも日韓の首脳会談は、今後の日韓関係の方向性を決める重要な「顔合わせ」として関心を集めています。

高市氏は、韓国の大手紙などで「女性版安倍」と紹介されていて、歴史認識や靖国神社への参拝から、強硬な保守派として知られています。

韓国の政府関係者は「過去のような強硬な言動を続ければ、関係は再び悪化するだろう」と懸念の声を上げています。

ただ、高市総理は就任直後の会見で「韓国の海苔が好き、コスメも使い、ドラマも観ている」と親近感を表しました。韓国側はこの発言を、まずは友好的な雰囲気で関係をスタートさせたいというシグナルだと受け止めています。

Q.今回の会談の目標は?

韓国側が今回の初会談で最も重視するのは、何よりも両首脳間の「信頼を構築すること」です。

両国とも、いま、トランプ関税の問題に加え、北朝鮮・中国・ロシアの接近による厳しい東アジア情勢など、協力が欠かせない共通の課題が山積しています。このため、高市総理も「様々な課題に対応するために日韓関係の重要性は一層高まっている」と強調しています。

韓国側も、石破前総理との間でも行ったシャトル外交を維持し、未来志向的な関係の基盤を築きたい考えです。