司会:「伊藤智洋さん、演題は「約束」です。お願いします」

伊藤智洋さん:「『約束』。私はある日、新聞を読んでいると、ある記事が目に留まった。「普通ってなんですか」というタイトルだった。母の勧めで入ったそば部が私の人生を変える。学校生活に慣れてくると、そば部の仲間に協力してもらい、養護学校でも行った『話す練習』を始めた。そば打ちの技術を学び、同時に『話す練習』をすることで、自分に自信がついてきた。そば部に入っていなければ声が出るようにはなっていないだろう。入学当初、声が出せないからしょうがないと自分に自信をなくし、自分を諦めていた。しかし、戸隠分校にはさまざまな事情を抱えた人が多く、そのような仲間と出会うことで、いろんな人がいてもいいんだと思うきっかけになった。そば部に出会い、自分が持つ力を発揮できる、一生懸命になれる場所を見つけた。この3年間で一気に自分の世界が広がったように感じている。卒業後もいつまで場面緘黙と向き合うことになるか分からないが、これからも自身の約束に向かって前に進んでいきたい。たくさん話をし、後悔のないよう過ごせるように」















