長崎市の公立中学校の統廃合に伴う通学区域の審議会が10月29日に開かれ、桜馬場中など3校が統合する新しい中学校の通学に関して、委員から要望が相次ぎました。

昨今の少子化を受けて、長崎市は公立小中学校の規模や配置の適正化を進めています。

その一環で、2028年に大浦中が廃止され、梅香崎中に統合されるほか

2029年からの5年間で桜馬場中と片淵中、長崎中の3校が段階的に統合されることになっています。

これに伴う通学区域の審議会が29日に開かれ、委員の教育関係者からは統合の過程で一時的に桜馬場中校区から現在の片淵中に通う生徒について、スクールバス運行や高低差を加味した通学費補助などを求める意見が出されました。

委員「階段を登ってくるが、ものすごく狭い」

委員「空き家等が倒壊して、児童・生徒に危険が及ぶ」

長崎市教育委員会適正配置推進室・中村雅博室長「行政だけの手立てでは限界があると思うので、地域の皆さんの協力が大事になる」

きょう審議された内容は今後、教育委員会などによる検討を経て、来年6月の市議会に提案される予定です。

【まとめ】3校の統廃合のスケジュール

まず、対象となるのは桜馬場中と片淵中・長崎中の3校です。

3校を合わせた生徒数は現在651人で、20年前と比べると400人以上少なくなっています。これを受けての統廃合です。

まず第一段階として、2029年4月に現在の片淵中の場所で桜馬場中と片淵中の2校が統合し、新しい名前の中学校としてスタートします。

その後、5年かけて桜馬場中の跡地に新校舎が建設され、2034年4月に新中学校が新しい校舎に移るタイミングで長崎中が統合となります。

新しい中学校の校名は、すでに校名案の募集が終わっていて、11月以降、地域の検討会や保護者らによる投票を経て今年度中に決まる予定です。