「口座は凍結。国が代わりの口座を用意します」
だまされ続けて1時間以上が経過していました。“金融庁の男”が電話を切ると、「♪ただいま北海道警察本部へお繋ぎしています」という保留音が流れてきます。
そして20秒後…
【偽警察官】
もしもし。
【記者】
はい、はい。もしもし。
【偽警察官】
北海道警察本部緊急ダイヤルです。どうされましたか?
【記者】
市立札幌病院で使っていない医療費が請求されていて、金融庁の方から北海道警に報告をしてくださいということを言われたので。

もうシナリオはわかっているはずなのに…と思いながら金融庁を名乗る男からの電話内容を15分かけて説明しました。
するとシナリオ通りに「こちらでも確認しました」と。
【偽警察官】
犯人グループっていうのは吉田さんのこのご情報など知っている可能性が高く、吉田さんの銀行口座から引き落としが行われする恐れがあります。
【記者】
それは困ります。
【偽警察官】
犯罪に利用されている口座だとかクレジットカードは、国の決まりとしてですね、口座を凍結させていただくようになります。
そのため、吉田さん自身がお金を使えなくなってしまいますので、国の方からね、新しく口座を用意していただきます。そちらの方にね、お金の方をきょう移していただいて。

【記者】
私の口座のお金を別の口座に動かすということですか?凍結される前に。
【偽警察官】
その口座も金融庁の方で用意させていただきますので。 お使いになられている金融口座は何社ぐらいで、預金はどのくらい?
【記者】
銀行2行に定期と普通を合わせて数百くらいだと思います。
【偽警察官】わかりました。私の方で金融庁に確認をさせていただきますので。今からLINEに移動してご本人確認させてもらいますから、吉田さんも顔付きの身分証をご準備してもらってもよろしいですか?














