一石二鳥のプロジェクト

田井教授は、このアサリとダムの問題を一度に解決するプロジェクトに取り組んでいます。

それは「ダムの堆砂を直接干潟に持って行く」こと。

熊本県の中央を横断する緑川は有明海へと注ぎ、アサリの生育に必要な砂を干潟に届けます。

しかし、ダムや堰が作られたことで、干潟に流れ込む砂の量は減少したと考えられています。

そこで田井教授は、こう考えました。

田井教授「本来、海まで流れて河口干潟に溜まってそこでアサリが住む環境になるべき土砂が、ダムに溜まっている(留まっている)ということで、シンプルに考えればその土砂を干潟に持っていくのは自然なことかなと」