2025年10月26日夜、浜松市の住宅でモバイルバッテリーなどが燃える火事があり、住人が病院に運ばれました。モバイルバッテリーに使われるリチウムイオン電池を巡っては事故が増加傾向にあり、国の専門機関は、適切な利用を呼びかけています。
26日午後10時半頃、浜松市内の住宅で部屋の壁の一部を焼く火事があり、住人1人が煙を吸って病院に運ばれました。
部屋からは、焼けた状態のモバイルバッテリーが見つかっていて、警察と消防は、モバイルバッテリーが何らかの理由で発火した可能性もあるとみて火事の原因を調べています。
国の専門機関で、製品の事故調査などを行うNITEによりますと、モバイルバッテリーが発火する主な理由は、使われているリチウムイオン電池の劣化や外部からの衝撃、日光などで高温になることなどがあげられます。
モバイルバッテリーをめぐっては2025年8月、新潟県から東京に向かっていた新幹線の車内で発火し、1人が火傷を負いました。
<NITE製品安全広報課 安元隆博主任>
「なかなか製品の外側からは、中に入っている電池が確認できないし、なかなか危険性が一目で分からないところがあると思います」
NITEはリチウムイオン電池を使用する製品の事故を2024年までの5年間で約1860件把握していて、そのうち8割以上が火災につながっているといいます。
<安元主任>
「(リチウムイオン電池は)エネルギーの塊であることを理解していただいて、使い方が悪かったりリコールが起きていたり、製品に不具合があったりしていると、最悪死亡事故にまで発展するということもありますので、十分丁寧に使っていただきたい」
事故が起きる前にみられる主な予兆として、
▼充電中に熱くなる
▼外側が膨らんだり変形したりする
▼充電が始まらない
▼ふいに電源が落ちる
などがあげられます。これらの異常があった際には使用を取りやめ、正しい手順での処分が求められます。














