近年、農業において問題となっている猛暑や水不足対策の一手としても期待されます。土壌改良剤となるもみ殻の炭を作る機械の試験運用が岡山市南区で行われています。
高温の炉から、次々にもみ殻の炭が作り出されて行きます。

きのう(26日)から試験運用が始まった製造機「HELTY(ヘルティ)」です。福井県の企業が製造したもので、きょうは導入を検討している岡山市南区の国定農産と連携してデモンストレーションを行いました。
(国定農産 国定豪会長)
「基本的には土壌改良資材として期待が持てるんじゃないかなと思っています」

もみ殻は一部が肥料や家畜の飼料として使われているものの、産業廃棄物として処理されるものも多くあります。一方で炭に加工して田畑の土と混ぜれば保水性や通気性を高める土壌改良剤となり、作物の生産力向上が期待されています。
HELTYは安定した品質の炭を大量生産することができ、さらに2トントラックやフォークリフトで手軽に運べることから、中山間地域の農業への活用も期待されています。今日も県内各地から農家が訪れ、その性能を確かめていました。
(米井ファーム 米井崇恭代表取締役)
「画期的ですよね非常に。炭を入れることによって土壌の微生物とかそういったものも活性化されると思いますし、そうなると品質のいい米が穫れるだろうと思います」

近年の猛暑や水不足の影響で農業の現場では安定した生産量を確保するのが難しくなっているといいます。そうした気候変動への対策の一手としても期待できると国定さんは話します。
(国定農産 国定豪会長)
「温暖化に向けてバイオ炭(生物資源を材料とした炭化物)がかなり影響してくると自分の中では確信している。皆さんにバイオ炭を使って作物の栽培をしていただきたいなという期待があります」
国定農産では、来年3月まで機械をレンタルし、その後本格導入を予定しています。また、製造した炭を県内の農家に配付し、収穫量の違いを調べる実証実験も行うということです。
 
   
  













