広島市立高校の生徒たちが地域の課題と解決策を市議会に提案する発表会が開かれました。

広島市立広島工業高校の学生
「学校と企業が長期的・包括的に連携できれば、広島への愛着がもっと深まるのではないでしょうか」

広島市議会の本会議場で発言する高校生たち。若い世代に、市議会を身近に感じ政治に関心を持ってもらおうと開かれ、ことしで8回目です。生徒たちは、若者の人口流出や、行き場を失ったカキ殻の活用法など、自分たちで考えた広島市の課題に対するアイデアを発表しました。

広島市立基町高校の学生
「市役所・各区役所にAED、AEDシートを設置することを提案します」

AEDの普及を提案したのは「基町高校PUSHプロジェクト」です。

この日、基町高校の生徒たちが作っていたのは肌を隠す「AEDシート」。和歌山県の高校の取り組みを参考にしています。

基町高校 家庭クラブ同好会 福間綾乃部長(2年生)
「布だけだと飛ばされるので、竹、木の棒を入れるのをやってます」

意識がなく、正常な呼吸をしていない人に使うAED。使用する際は患者の服を脱がせ、電極パッドを右の鎖骨の下と左脇の素肌にしっかり貼る必要があります。そのため、女性には使われにくいという調査結果もあるようです。

そこで、少しでも抵抗感を減らせればと、2年前からこの取り組みを始めました。

基町高校「PUSHプロジェクト」リーダー 森下愛唯さん(2年生)
「男性の方も躊躇してしまうところもありますし、AEDシートのことを知っていただくことで、女性男性どちらも救命率を増加していきたい」

市議会ではAEDの増設とAEDシートの必要性を訴えました。

広島市議会(公明党)田中 勝 議員
「すばらしい取り組み、基町高校だけでなく全ての学校に広がることを願います」

基町高校「PUSHプロジェクト」リーダー 森下愛唯さん(2年生)
「市議会に広めることが出来てうれしい。命を守る行動をとれる人を増やすのが私たちの最大の目標」

議員からは高校生の視点を高く評価する声が上がりました。