検問を受けることなく自由に行き来できるようになったのは18年前、2007年のことでした。今回、Noismが参加したフェスティバルは、かつて分断されていた2つの街で開かれます。

Visavì Gorizia Dance Festival芸術監督 ヴァルテル・ムラモルさん
「私たちは歴史が長きにわたり分断してきたものを、ダンスの力で再び結びつけられると考えたのです。劇場は重要な砦。だから私は劇場は決して滅びないと思います」

2つの街をダンスで再び結びつける。
そんな願いを込めて2019年に始まったフェスティバルは今年、ヨーロッパを中心に、20あまりのカンパニーが参加。アジアから招かれたのはNoismだけです。

上演される作品は「マレビトの歌」。
2023年に富山県の野外劇場で初演されて以来、3度目の上演です。しかし、いわゆる「劇場」での上演はスロベニアが初めて。ダンサーの立ち位置の調整や照明の仕込みに多くの時間が割かれました。

金森穣さん
「今回に関してはまだ劇場でやったことがないので、新潟でその時間を過ごさずに、いきなりここでやっているから大変は大変」