大分市中心部にある商店街の歩道でいま「当て逃げ」が多発。商店街関係者からは「正直あきれている」と怒りの声があがっています。

今年8月、商店街に設置された防犯カメラの映像です。ゆっくりバックする1台の乗用車。すると次の瞬間、歩道に設置されている石柱に接触。このあとドライバーは申告することなく走り去りました。


石柱を管理する大分市若草通リ商店街協同組合によりますと、歩行者などの安全を守るため、およそ200メートルにわたって37本の石柱が設置されています。しかし、今年8月から11月にかけて車が石柱に衝突する事故が7件も発生。このうち6件が不申告だったということです。

(大分市若草通リ商店街協同組合・榊原孝真理事長)「正直に言ってあきれた、逃げんでいいやん。今までは同じ大分市民だからわかると思ったけど、ここまでわからないと罪を償ってもらいます」

車を運転中、石柱に衝突して逃げた場合、どのような罰則に問われるのでしょうか?

(貞永憲佑弁護士)「こういった事故の場合、不申告となると道路交通法72条の交通事故の場合の措置に違反していることになります。これに違反すると117条の5が適応され、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処するといった規定にあてはまる。それとは別に民事上の損害賠償請求を受ける可能性もあるのでその両方が適応されるリスクがある」

大分県警交通指導課によると、標識やガードレールなどに車をぶつけ、警察に連絡をせずに逃げるケースは昔から今も数多くあるということです。また、危険を防止するなど必要な措置を講じる義務もあると指摘。「ぶつけたまま車を放置するなどして別の車が二次被害を受ける場合がある。悪質な場合は逮捕もありうる」と話しています。

大分市若草通リ商店街協同組合の榊原孝真理事長は「もし、これが子どもだったらどうするの。やったことはやったことでちゃんとしてほしい」と話していて、今後、防犯カメラで監視を続けるとともにドライバーに対して徐行を促すアナウンスをしていきたいとしています。