高市総理への期待感もあり、日経平均株価は5万円台目前に迫っています。新たな政権が発足し、私たちの暮らしはどうなるのでしょうか?
高市総理の物価高対策 家計の負担はいくら減る?

井上貴博キャスター:
高市早苗総理は21日の就任会見で「高市内閣の最優先事項 国民が直面する物価高への対応」と話しました。
そこで専門家に、現在、掲げられている政策が実行できた場合の▼家計負担の軽減額、▼実現度予想を聞きました。ただ、家計負担の軽減額は年収や世帯人数によって変わります。平均で算出をしました。目安としてください。

まずは『ガソリン税(暫定税率の廃止・1世帯 / 年間)』です。
●家計負担の軽減:2.6万円
●実現度予想:90%
星浩氏「野党の要求に自民が乗る形だから実現するだろう。財源は税収の上振れ分か」
(家計負担の軽減:第一生命経済研究所 熊野英生氏 / 実現度予想:TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏)
『電気・ガス料金の補助(1世帯 / 年間)』です。
●家計負担の軽減:1.0万円
●実現度予想:90%
星浩氏「今年度の予備費など財源があるから実現か、早ければ12月1日から」
(家計負担の軽減:第一生命経済研究所 熊野英生氏 / 実現度予想:TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏)
『年収の壁(178万円まで引き上げの場合)』です。
●家計負担の軽減
・年収300万円→減税(年)9.3万円
・年収500万円→減税(年)11.3万円
・年収800万円→減税(年)19.8万円
・年収1000万円→減税(年)20.8万円
●実現度予想:30%
星浩氏「財源確保が難しい。国民民主党が政権に入らなかったので無理に引き上げない」
(家計負担の軽減:大和総研 是枝俊悟氏 / 実現度予想:TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏)
『消費税の減税(食品2年間 ゼロ・1世帯 / 年間)』です。
●家計負担の軽減:8.8万円
●実現度予想:10%
星浩氏「必要な財源は約5兆円。継続協議になっていることから見てもほぼ実現しない」
(家計負担の軽減:大和総研 山口茜氏 / 実現度予想:TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏)
東京大学 斎藤幸平 准教授:
生活が苦しいので減税を求める声に理解はあるのですが、一方で減税を行っても“次に繋がっていかない”ことが問題だと思います。
例えばガソリン減税を行い、みんながガソリン車に乗ってしまうと電気自動車への転換が進みませんよね。
株高を上げていったり、減税をしてその浮いた分をみんなで投資しようというのもありかもしれませんが、やはり実体経済に繋がるようにしたほうがいいと思います。
新しい雇用を生み出し、賃金が上がっていくというビジョンが見えてこないなとずっと感じています。
私は株価がどうみたいな話ではないところを応援したい気持ちで電気自動車に変えました。(電気自動車への転換は)新しいマーケットを作り、しかも環境にいい。そのようなポジティブな社会転換を含めながらの実体経済です。
出水麻衣キャスター:
ガソリン減税について、自家用車のガソリンや軽油なども対象にするという議論もあります。運搬に使われる車の輸送費が安くなれば回りまわって私たちの手元に届く商品が少し安くなるというループが見えるようになればいいなと思います。