
苞(つと)に入れられ大事そうに運ばれているのは、イモ。この映像は、昭和50年(1975年)11月に行われた「イモすりまつり」の様子です。当時のニュースはこう伝えています。

「飽託郡北部町の大鳥居地区に伝わる珍しい「イモすりまつり」がきょう行われました。


この祭りは、今から1000年前の平安時代に、隣村のイモ畑に入った泥棒がこの大鳥居地区で殺害されたのを憐れんで、近くの人達が毎年11月13日に行なっているものです。


今日は、当番の大鳥居東組の人達が、土の付いたまま蒸したイモを藁つとに入れ、神社の境内にある高さ50センチの盗賊石にかぶせると、村の人達がイモを石に塗りつけ供養していました」

この「盗賊石」は、江戸時代に編纂された地誌「肥後國誌」にも、「肥後飽田郡大鳥居村の天満宮境内に盗賊石がある。昔盗賊を捕へて此石の下に埋め殺せしが其霊祟り多き故に祭つた」と記されています。














