日本の新たなリーダーが誕生です。10月21日に開かれた臨時国会で自民党の高市総裁が女性初の総理大臣に選出されました。自民党議員は経済対策に期待を寄せる一方、野党側からは外交や安全保障政策に対する懸念の声も挙がっています。

<衆議院 額賀福志郎議長>
「高市早苗君を衆議院規則第18条第2項により本院において内閣総理大臣に指名することに決まりました」

10月21日午後、臨時国会で行われた総理大臣指名選挙で、自民党の高市早苗総裁が女性として初めて第104代内閣総理大臣に指名されました。

<静岡市民>
Q. 高市さんはどういう印象?
「厳しくていい。自分にも厳しいかもしれないが、世の中ちゃんと見てくれているんじゃないかという期待を持っている」

<静岡市民>
「積極財政でしょ、絶対それ。今までの緊縮財政はダメ。景気が良くなって税収が増える、そうすると国も潤う」

一方、協議を続けるとした企業・団体献金の廃止については。

<静岡市民>
「目指しているという言葉は使えると思うが、実際のところなかなかなくならないのが現状じゃないかと少なからず思う」

指名選挙では自民党のほか、20日に連立政権の樹立で正式に合意した日本維新の会が高市氏の名前を記入。1回目の投票で過半数を獲得し、高市総裁が新総理に選ばれました。

<自民党県連会長 井林辰憲衆院議員>
「何よりも女性初の総理大臣ですので、男女共同参画社会でもふさわしい方だと思っています。政策にかなりカラーのある政治家ですので、特色のある政策を出していただくことも期待したいと思います」

<自民党 深澤陽一衆院議員>
「維新との決議書の中にも責任ある積極財政ということで日本の経済を成長させる、力強い経済を実現するというメッセージがありました。経済政策、財政政策をしっかりとやっていただききたい」

総裁選で高市総理の推薦人を務めた若林参議院議員です。

<自民党 若林洋平参院議員>
「率直に嬉しいというか感激というか、この上ない喜びであることは事実です。スピード感を持ってやるという意味においては、経済対策、物価高対策が本当に期待できるところじゃないかな」

石破内閣で経済安全保障担当大臣を務めた城内議員は。

<自民党 城内実衆院議員>
「外国人、土地問題などについてはおそらく私の後任の方が担当として取り組まれると思いますのでしっかりやっていただきたいと思います。自民党と国民民主党の連携が望ましいと個人的には思っておりましたけれども、見守っていくしかないなと思います」

一方、自民党との連立を離脱した公明党は、今後は野党として、政府を監視する立場になります。

<公明党県本部代表 上田勇衆院議員>
「これまでとはちょっと異なる立場でありますけれども、協力すべき点は協力し、主張すべき点、公明党の意見はしっかり述べて公明党らしい政策を実現する」

野党の結集を掲げていた立憲民主党と国民民主党。日本維新の会が自民党と連立を組んだことで政権交代の実現は幻となりました。

<立憲民主党県連代表 源馬謙太郎衆院議員>
「野田代表が首班指名できるようにしっかり頑張りましたが、結果は結果ですのでしっかり受け止めたいと思います。外交や安全保障は継続性が大事だと思いますが、これまでの高市さんの発言とはちょっと違うところはあるので、しっかり日本の国益を守っていけるか注視したいと思います」

<国民民主党幹事長 榛葉賀津也参院議員>
「まだお互いに与党と野党が良く分かっていない状況で、新しいゆるやかな多党制の時代に入って、新しい国会の在り方をまさに模索しながら進んでいくんだろうと思いますが、我々はしっかりと納税者の立場に立って手取りを増やし経済を回復する」

政治に詳しい専門家は高市総理の誕生は日本の政治が新しい時代に入ったことを象徴していると話します。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
「女性の総理に代わることによって、政策の在り方、あるいは政権の見え方というのが変わってくるだろう。これまで日本の政治、あるいは日本の社会というと、男性中心社会と考えられてきたわけですけど、男性以外のジェンダーの方にとって、今後希望を与えていくような役割を果たしていくのではないか」

21日夜に発足する高市内閣。憲政史上初の女性総理はどのような舵取りを担っていくのでしょうか。