太陽光発電施設の建設を許可制にする新たな条例を施行した北海道釧路市で、市街化調整区域の複数か所に希少動物の巣などを確認したとする調査報告書を民間の団体がまとめ、市に提出しました。

報告書は20日、調査を行った猛禽類医学研究所の齊藤慶輔代表から釧路市の鶴間秀典市長に手渡されました。

釧路市では今月から太陽光発電施設の建設を市の許可制とする新たな条例を施行。

オジロワシやチュウヒなどの5つの種を特定保全種と認定し、その種が生息する可能性が高い市街化調整区域の一部を特別保全区域としています。

報告書では、大阪の日本(にほん)エコロジーがメガソーラーの建設を進める、北斗地域を含む市街化調整区域の複数か所で、オジロワシやチュウヒの営巣地などが確認されたとして、市が今後、建設許可を出す際に活用してほしいと研究所が無償で提供しました。

猛禽類医学研究所 齊藤慶輔代表
博物館がいま現在の正確な情報を持っているとは限らない。(事業者から)来た調査報告書が十分か否か、その判断をつけてもらうための手持ちデータとして使ってもらいたい

釧路市 鶴間秀典市長
このデータ中心に、釧路の大切な自然を改めて認識し、保護につなげたい

齊藤代表は来年以降も調査を続け、データを提供する予定です。