維新の連立条件「議員定数の削減」は実現するのか?そして「企業団体献金の禁止」は、このままうやむやになるのか?自民・田村憲久政調会長代行がスタジオに生出演、自民党の本気度を聞きました。


恵俊彰:
 田村さん、維新は議員定数削減を受け入れないと、この(連立政権の)山登りませんよとおっしゃっている。自民党としてはやりますよっていう方向なんですか?

自民党 田村憲久政調会長代行:
 中身を今、役員会で総裁に一任をして対応していただいて、ごく少人数でやっているところです。まだ政調の方に下りてきているわけではないので、どういう中身なのかよく分かりません。1割(削減)と言われているのがきっちり1割なのか、幅があるのか。それから、1割というのが定員だけの話なのか金額の話なのか、例えば歳費もあるし立法事務費もあるし政党交付金もあるのか分からない。それから(1割の中に)旧文通費もあるのかも分からない。さまざまお金があるんですよね。そういうものを削減して、1割分減らすっていう話なのかよく分からないので、我々としてはまだなんとも言えないところがありますが、ただこれを了承しないとそもそも連立というか、高市早苗って書いてもらえないわけですよね。補正予算も協力もらわないと通らない。今、我々が一番やらなきゃいけないことはやはり補正予算を早く編成して、これを通すことなんです。物価対策、エネルギー対策、いろんな対応あります。維新さんがこの議員定数削減ということであるならば、それを受け入れて、そのうえで早く国民の生活を安定しようというのが高市さんの今の狙いなんですよね。
 あとはいろんな知恵を出して、比例がなくなるだとかいろんな議論があります。比例がなくなった方が実は小選挙区だと二大政党に近づくんです。ところが比例がないと細かい国民のきめ細やかな意見が反映できなくなってしまいますから。不満がどんどんたまって、中長期的には国内で大変大きな騒動が起きてしまう可能性もないとは言えないかもわからない。そんなことも考えながら、どれがいいのか。どれくらいが今日本で適している議員数なのかということも、本来はしっかり議論してやるべきなんだと思います。

恵俊彰:
今のところ政策を通す、予算を通すためには、何より高市早苗と書いてもらうためには。やっぱり維新さんに協力してもらうことが必要なので、この(議員定数削減の)石はなんとか2人でどけますよと?

自民党 田村憲久政調会長代行:
 高市総裁も吉村代表といろんな話をして、自民党はこれから党内で議論しなきゃいけません。そこで党内でしっかり固まらないといけない。そういうような、固められるだろうという認識を持ってやっていただいていると思うので、きたものは我々として政調で議論してよりよいものにするということです。

恵俊彰:
吉村さんは臨時国会中にこれ(議員定数削減の法案)を通したいとおっしゃっているんですけれどもそこも飲み込まれる?

自民党 田村憲久政調会長代行:
 どこまでを通すのか分かりませんけれども、すぐ施行という話ではなくいろんな中身あると思いますので、それを含めどういう中身か分からないのでコメントしようがないのですが、合意がなされないと国民の皆さんがお困りになられちゃうんですよ、何も国会動かないから。

恵俊彰:
そのためには、この石はどけますよと?

自民党 田村憲久政調会長代行:
なんとしても乗り越えなきゃいけないです。

恵俊彰:
公明党はこの石(企業・団体献金の禁止)で別れたわけですよね。もう付き合ってられませんよと。この石をまずはどけませんかというのが、連立を組むのに一番の大きな障害だと思われていたのに、“企業・団体献金の禁止”が“議員定数の削減”になっちゃったじゃないですか。それがうやむやになっちゃうと、やっぱり企業・団体献金、政治とカネについてはちゃんとやってくれないんだと、今はこの山を登れて高市早苗って書いてもらえても、(政治とカネは)やってくれないのねっていう目で自民党が見られるリスクはないんですか?

TBSスペシャルコメンテーター 星浩:
公明党からすると企業・団体献金の問題が優先、吉村さんからすると議員定数の問題が優先、高市さんは高市早苗と書いてもらうのが最優先なんです。優先順位が全然違っていまして、高市さんは多少は曖昧でもいいから今回高市早苗と書いてもらえればそれでもうこっちのものだと。臨時国会で別に通らなくてもしょうがないと。そういうことですから優先順位、考えてる人たちの優先順位が違うんですよ。

自民党 田村憲久政調会長代行:
しょうがないってことはないですよね。党首同士の議論ですから、行き当たりばったりなんてことはないので。一応前を向いてやっていますから。

恵俊彰:
(企業団体献金について)これはやるんですか?

自民党 田村憲久政調会長代行:
もちろん、私も党で政治改革本部長代理をやっていますが、これはこれで党内で議論していまして、今よりも透明化を進めたうえで、やはりどういう形でお金を入れるかというのは議論しておりますので、今のまま残すという話ではないです。

恵俊彰:
やっぱり、この石(議員定数の削減)もどけるんだろうけど、この石(企業・団体献金の禁止)もどけてくれないと、世の中的にはやっぱり政治とカネ問題はそのままにしておくのね、解決しないのねっていうふうに見られちゃいますよね。

(ひるおび 2025年10月20日放送より)