いざという時に身を守るための「催涙スプレー」や「クマよけスプレー」ですが、扱い方を間違えると大変な事態になりかねなせん。これらのスプレーを処分する際には、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。

今月8日、新見市の神代小学校で起きた異臭騒ぎ。児童9人と教職員1人が目や喉の痛みを訴え、病院に救急搬送される事態となりました。原因とみられるのは、不審者対策として常備していた「催涙スプレー」【画像①】です。廃棄しようと状態を確認するため噴射したということです。

【画像①】

そもそも「催涙スプレー」や「クマよけスプレー」はどのようなものなのでしょうか? スプレーを使って害虫を駆除することもある東洋産業の大野さんに聞いてみました。

(東洋産業 大野竜徳さん【画像②】)
「入っている成分というのが、『カプサイシン』というトウガラシに含まれるような成分のすごく強烈なものだと思ってください。だからものすごく辛い。痛いというような状態になるので、十分気を付けてお取り扱いいただければと思いますね」

【画像②】

幸運にも使う機会がなく使用期限を迎えた場合はどのように処分すればよいのか。自分で廃棄する際は、必ず周囲に人がいない屋外で、マスクや手袋などを着用し、液体を絶対に浴びないようにすることが大切です。まずはスプレー缶を逆さにします。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「ガスとか成分が下に溜まった状態で上に穴を開けます【画像③】。この【画像④】状態で穴を開ける、これでガスが抜けました。あとは開けた穴から薬剤を捨ててやる」

【画像③】
【画像④】

中身を完全に出し空になった容器は自治体のルールに従って廃棄します。ただ、刺激性の高いスプレー缶については、中身がある状態でも販売店で引き取ってもらえる場合があるといいます。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「できれば購入をされる際に処分のことまで面倒を見てくれるようなところで買っていただく、購入いただいて、無事使わずに終わった場合には処分をお願いするというのが一番良いのではないかと思います」

【スタジオ】
ースプレー缶の多くには可燃性ガスが使われているため、火花一つで火炎放射器のようになり、扱いを間違えると爆発物に近い危険もあります。メーカーによって推奨される処理方法が異なる場合もあるため、製品に記載された情報などを確認し、正しく処理することが何よりも大切です。