災害の爪痕が残る被災地へ、いち早く駆けつける専門家集団がいます。彼らは気象庁機動調査班、通称JMA-MOT(Japan Meteorological AgencyーMobile Observation Team)。私たちが当たり前に受け取っている気象情報や防災情報は気象庁機動調査班に支えられていました。(アーカイブマネジメント部 萩原喬子)
気象庁機動調査班って何?
気象庁機動調査班“JMA-MOT”は、気象庁の職員で構成される災害調査専門チームです。このチームが正式に発足したのは2008年(平成20年)10月17日。それ以前も気象庁は災害発生時に現地調査を行っていましたが、調査を行う職員や方法が統一されておらず迅速な行動が難しいという課題がありました。そこでよりスピーディーで効果的な調査ができるよう組織的なチームとして整備されました。

気象庁機動調査班はどんな仕事をしている?
機動調査班は竜巻などの突風被害、台風、地震、火山の噴火など、情報や被害が起こった時に迅速な調査をするチームです。現地での状況確認や住民への聞き取り調査を行い、そこで得られた情報と気象レーダーやアメダスなどの観測データを総合的に分析します。これによりなぜその場所で災害が起きたのか、そのメカニズムの解析、今後の防災気象情報の改善にいかされます。
