福岡県の須恵町の中学校で数学を教えていた男(66)が偽造した教員免許で任用された疑いが発覚した問題で、警察は13日、この男を偽造有印公文書行使の疑いで逮捕しました。

偽造有印公文書行使の疑いで逮捕されたのは、福岡県宇美町の公務員・近藤正仁容疑者(66)です。
警察によりますと、近藤正仁容疑者は今年1月下旬ごろ、任用職員の採用に際し、偽造された中学校教諭一種免許状の写し1通を、福岡県須恵町役場学校教育課に提出した疑いが持たれています。
近藤正仁容疑者が提出した免許状を警察が確認したところ、実在する別の人物の教員免許状番号が使われていたということです。
警察の取り調べに対し近藤正仁容疑者は「偽造の教員免許状を偽造されたものだと知りながら提出したことは間違いありません。ただ、公印を模したという部分については私は印鑑を偽造していません」などと容疑を一部否認しています。
近藤正仁容疑者は、今年4月に任用職員として採用され、主に中学2年生の数学授業で学習補助をしていました。
生徒の保護者からは近藤容疑者が過去に女子中学生へのわいせつ事件で有罪判決を受け、教員免許を失効した人物と同一人物ではないかという情報が寄せられていました。
町が警察に相談し発覚したということです。
警察は、近藤容疑者が過去にも偽造した教員免許で採用され指導していた可能性もあるとして捜査しています。
近藤正仁容疑者をめぐっては掃除の時間中、女子生徒に対して「その姿はエロく見えるよ」などと不適切な発言をしていたほか、「過度なボディタッチをしていたのではないか」という情報も寄せられていて、保護者からは学校と町の教育委員会の対応を疑問視する声があがっていました。