島根県松江市の男性がSNSを通じた投資詐欺にあい、約327万円あまりをだまし取られたことがわかりました。

松江警察署によりますと、被害にあったのは松江市の50代の男性で、男性は今年6月、SNSアプリで「ゆきこ」と名乗るアカウントをフォローし、メッセージのやりとりを始めました。

その後、「ゆきこ」からの提案で違うSNSアプリでやりとりをするようになり、「ゆきこ」はこのSNSアプリでは「愛子」と名乗り、やりとりを続けるうちに男性は、「愛子」に親近感を抱くようになったといいます。

しばらくすると「愛子」は、「おばさんが経済学者で投資の取引の研究をしている」「私たちがしている投資は、通貨と通貨の為替レートの差を利用するもので、専用の投資用アプリ上で指示通りに取引をすれば利益が利益がでる」などと話し、投資を勧めてきたので、男性は「愛子」を信用して投資をすることにしました。

その後、男性は、指示された投資用のアプリをダウンロードし、暗号資産で入金する必要があると言われたことから、暗号資産取引所アプリでアカウントを作成しました。

次に、換金した暗号資産を投資用アプリで指定されたコインアドレスに入金すると、アプリ上では資金が増えているように表示されたということです。

そして、男性は「愛子」から、取引にかかる手数料が必要だと言われ、さらに暗号資産を送金するよう指示されました。

しかし、その時点で男性の暗号資産取引所アプリは凍結されて使えなくなっていたため、指示された別の暗号資産取引所アプリでアカウントを作成し、暗号資産を送金したといいます。

その後も、「愛子」から、投資について税金がかかると言われ、投資用アプリで指定されたコインアドレスに暗号資産を送金しました。

その結果、今年7月7日から9月4日までの間、5回にわたり、指定されたコインアドレスに合計約327万円相当の暗号資産を送金し、だまし取られたということです。

男性は送金した後、税金がかかるのは怪しいと思い友人に相談したところ、友人から「それは詐欺だろ」と言われ、9月25日に警察に相談したことで詐欺被害にあったことが分かったということです。

警察では、
●SNSで知り合っただけで会ったこともない人を簡単に信用しない
●投資等の儲け話を勧めてくる場合は詐欺を疑う
●高額な支払いを要求されたり、お金の引き出しに応じてもらえない場合は、振込みを止めて警察に相談してほしいと注意を呼び掛けています。