石川県がこの秋にも、国の無形文化財への登録を目指す伝統の「加賀料理」
その魅力を次の世代に伝えようと、金沢の老舗料亭がこども食堂に食材を贈りました。
城下町・金沢で藩政期から伝わる「加賀料理」は、料理だけにとどまらず九谷焼や輪島塗といったうつわや盛り付け、おもてなしなど、洗練された空間づくりが食文化に彩りを添えます。

つば甚・川村浩司総料理長「文化や伝統というのは人でしか伝わらない。そうでないと廃れてしまう。僕たちはその第一線でやっているので、これは自分たちの仕事として誇りを持って伝えていかなきゃいけない」
1752年創業、金沢で最も歴史の古い料亭「つば甚」では、加賀料理を若い世代に知ってもらおうと県内の子ども食堂に食材を寄贈する取り組みを始めました。
9日、県内で子ども食堂を運営する14の団体に贈られたのは、治部煮(じぶに)などに代表され、古くから祝いの席で振舞われてきた食材の一つ「鴨」です。
郷土料理に馴染みがない子どもたちも食べやすいように、醤油やみりんで味付けされました。

かなざわっ子nikoniko倶楽部・喜成清恵代表「伝統料理に子どもたちが触れられるのはすごくありがたいし、初めてのものは子どもは食べず嫌いというか敬遠してしまうと思うが、食べたいと思ってもらえるよう工夫したい」

つば甚では加賀料理の魅力を若い世代に知ってもらい、担い手の育成などにも繋げていきたいとしています。