石川県の成長戦略の実現へ、民間の企業や団体のメンバーが意見を交わす、「ミライカイギ」の4回目の会合が8日に開かれました。出席者からは、奥能登で深刻化する医療分野の人手不足に対策を求める声が上がりました。
「ミライカイギ」は県の成長戦略を検証・推進するため県が立ち上げた組織です。各分野の中核を担う20代から50代の委員らが馳知事と意見を交わしました。
このうち、珠洲市総合病院の出島彰宏内科医長は、2024年の地震後に看護師だけで30人が退職し、人手不足が深刻化している現状を訴えました。

珠洲市総合病院 出島彰宏内科医長「現在は入院患者数が減少したことで1病棟を閉鎖し、なんとかスタッフの勤務をやりくりしていますがこれ以上離職が進めば病院の医療機能の維持が難しくなります」
そのうえで、医師や看護師が都市部の病院に在籍しながら、奥能登へ派遣できる仕組みの強化、2拠点生活を可能にする住宅の支援を県に求めました。

馳浩石川県知事「人材の獲得、スカウト、あるいはローテーションはしっかりやっていかなければいけない。県内で言えば金沢大学・医科大・県立中央病院などとうまく人材が回るような仕組みというのが必要になってくる」
奥能登2市2町の公立病院をめぐっては、県がのと里山空港周辺に救急や入院機能を集約した新たな基幹病院を建設し、従来の病院はサテライトとして残す計画を進めています。