福島県の県立岩瀬農業高校の生徒が、地元の企業と協力して規格外のリンゴを使用したある新商品を開発しました。

生徒がおいしそうなお肉にたっぷりとつけているのは「焼肉のたれ」。この焼肉のたれには、岩瀬農業高校で収穫された規格外のリンゴが使用されています。岩瀬農業では、年間およそ3800キロのリンゴを栽培していますが、3年前に収穫したものは、その40%近くが、傷などの影響で、売場に出せない規格外となりました。

そこで、食品科学科の生徒たちは、フードロスに繋げようと去年から「焼肉のたれプロジェクト」として、佐藤燃料などの地元企業と協力し、規格外のリンゴを使用した焼肉のたれを販売しています。去年は、中辛を販売し、これまでに1800本を売り上げました。今年販売するのは、黒コショウと豆板醤がきいた辛口です。

7日は、生徒たちが、たれの販売に至った経緯などを発表しました。

生徒「新たな商品化について話し合いをしたところ、農業高校ならではの収穫祭(BBQ)があることに注目。(規格外のリンゴを)焼肉のたれを活用することで、色への影響がなく、風味を生かすことができると考えました」

今回の辛口のたれは、既におよそ1000本製造していて、96キロ分のリンゴのフードロスに繋げることができたということです。7日は、全校生徒およそ600人でバーベキューをして、新商品の焼肉のたれを味わいました。

生徒「ちょっと辛いけど、おいしいです」
生徒「(焼肉のたれの販売は)他の学校にはないので、とても新鮮に思います」

食品科学科3年・厚美永愛さん「このたれは、辛口が苦手の方でも食べてもらえるので、家族で手に取って、家族みんなで笑顔を作っていただけたら良いなと思う」

「もったいない」を「おいしい」に。岩瀬農業高校の焼肉のたれは、10月10日、福島空港で行われる「岩農WEEK」などで販売されるということです。