家族3人をクロスボウで殺害した罪などに問われている男の裁判で、精神鑑定をした医師は「極端な思考に陥りやすい自閉スペクトラム症の特性が動機の形成に影響を与えた」と証言しました。

 兵庫県宝塚市の野津英滉被告(28)は2020年、自宅で母親・弟・祖母の3人をクロスボウで撃って殺害するなどした罪に問われていて、裁判では完全責任能力の有無が争点となっています。

 10月7日の裁判で起訴後に精神鑑定を行った医師は、野津被告について「極端な思考に陥りやすい自閉スペクトラム症の特性が動機の形成に影響を与えた」などと証言しました。

 一方、裁判員からこうした特性が犯行の実行に影響しているかを問われると、「あまり関係ないと思う。本人の意思が大きい」などと述べました。