人事も重要 代替財源を見つけられるかが試金石
井上キャスター:
高市総裁は「責任ある積極財政」という言葉をよく使っており、最終的には「財政規律をしっかりと見届けていきたい」とバランスをとった発言に終始していたイメージがありますが、どこまで踏み込めると感じていますか。

蓮井啓介 記者:
「税制改正論議」というのが毎年年末に行われますが、代替財源を見つけられるかは、一つの試金石になると思います。今後出てくる財務大臣人事や、党の税制調査会のメンバーなどの人選も必要になってきます。それ次第というところもあると思います。
出水麻衣キャスター:
高市政権を支える人たちの様々な顔ぶれが出てきていますが、現状、足並みが揃いそうだと感じますか。
蓮井啓介 記者:
それがなかなか難しいところで、もう少し取材していかないと見えてこないと思っています。
井上キャスター:
税制調査会の会長の宮沢洋一氏は財政規律派で、高市総裁とは意見が合わないのではないかと、結局退任されたので、その人事も注目ですね。
円安、物価高対策、株価の上昇などについてどう思いますか。

俳優・タレント 大和田美帆さん:
株価はここまで上がるのかと驚きました。そのバランスも怖いですし、既にインフレで円安で不安の中、さらなる円安と言われると、良くなる見通しはあまり感じないですよね。

蓮井啓介 記者:
実際に財源の確保がなく、失敗した事例もあります。2022年、イギリスで起きた“トラスショック”です。当時のイギリスのトラス首相が年間9兆円規模の大規模減税を実施しました。
しかし、この財源の裏付けはなく、金融市場の信頼を失い、結局国債・ポンド・株価の“トリプル安”となり、わずか1か月で責任をとって辞任に追い込まれるという事態がありました。
こういう事例もあるので、どこまでできるのかは慎重に考えた方がいいと思います。
井上キャスター:
「イギリスと日本は状況が違う」と考える方もいらっしゃいますし、専門家によっても意見が別れるところですね。
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〈プロフィール〉
蓮井啓介
TBS報道局経済部 財務省担当
財政・税制などの経済政策を取材
大和田美帆さん
俳優・タレント
音楽療法士・子供心理カウンセラーなどの資格を持つ
大和田獏・岡江久美子の長女 1児の母














