今年のノーベル生理学・医学賞に大阪大学特任教授の坂口志文さんら3人が選ばれました。

 免疫学が専門で、「制御性T細胞」と呼ばれる免疫の過剰反応を抑える働きを持つ細胞を発見したことで知られている坂口さん。午後8時から、阪大吹田キャンパスで会見を開き今の思いを語ります。その模様を現地から生中継でライブ配信します。

 日本のノーベル生理学・医学賞の受賞者は2018年の本庶佑さん以来6人目です。また日本からノーベル賞の受賞者が出るのは去年の日本被団協に続き2年連続で、個人の受賞者はアメリカ国籍を取得した人を含め、4年前に物理学賞を受賞した真鍋淑郎さんに続いて29人目です。

 坂口さんが発見した「制御性T細胞」は自己免疫疾患を防ぐ働きをしますが、逆に、この「制御性T細胞」を除去することで、癌免疫治療に効果があることもわかっていて、アレルギーやがんの治療などへの応用が期待されています。

 坂口さんは大阪大学免疫学フロンティア研究センターで特任教授をつとめていて、2015年に、ノーベル賞の登竜門のひとつと言われるガードナー国際賞を受賞。2020年には、免疫学などでの優れた功績に対して与えられるロベルト・コッホ賞を受賞しています。