8月に行われた岩手県産食材を使った加工品のコンクールで、最優秀賞を受賞したプリンが岩手県田野畑村にあります。
地元産の牛乳を活用してこのプリンを手がける、村で唯一の洋菓子店を取材しました。

田野畑村の国道45号沿いに立つ一軒の白い建物。
2022年にオープンした現在村で唯一の洋菓子店、「パティスリーフィエルテ」です。
バターの香りが広がる店内では村出身の店主・高橋奈々美さんが手際よく作業していました。

(パティスリーフィエルテ 髙橋奈々美さん)
「(朝は何時から?)朝は6時とか、それくらいで。ぎりぎりですけどいつも」

ショーケースに並ぶケーキや焼き菓子といったスイーツ。
そこに、この日の主役のプリンもありました。

このプリンは、8月に行われた県が主催する県産食材を使った加工品のコンクール、「岩手ぅんめぇ~もん!!グランプリ2025」で、応募30品目のなかから最優秀賞を受賞しました。

(髙橋奈々美さん)
「最優秀賞をねらいに来ました。よろしくお願いします」
プレゼンテーションで堂々と最優秀賞宣言をした高橋さんですが、2024年のコンクールでは悔しい思いをしていました。

(髙橋奈々美さん)
「去年、大人のマツタケのタルトを出して優良賞をいただいた。やっぱり取るなら最優秀賞を取りたかったなというのが…」

再挑戦となった今年出品したプリンは、オープン当初からの看板商品で田野畑村の山地酪農牛乳を使っています。

(髙橋奈々美さん)
「山地酪農牛乳を使ってスイーツを作る所があまりないと聞いて、『じゃあ!(作ろう)と』」
牛乳の味を活かすため、その他の材料は卵黄や砂糖、バニラビーンズなどシンプルに。配合を改良し、パッケージデザインも新たにデザイナーに依頼して商品を完成させました。

そしてこの山地酪農プリンで、高橋さんは念願の最優秀賞を受賞しました。

(髙橋奈々美さん)
「自分が一番おいしいと思っているものを今回出したので、それが結果となったことがすごく嬉しいと思います」