県議会9月定例会はきょう、予算特別委員会が開かれ、議員からは去年に続き不作となった県産のサクランボについて、質問が出されました。

さくらんぼの生育に大きく影響するある生き物にも、異変が起きていました。

きょうの委員会では、議員から今年の県産サクランボについて質問が上がりました。

県によりますと、今年のサクランボは開花時期の強風の影響で受粉がうまくいかず実がならなかったことや、収穫時期に降った雨の影響で実が割れてしまったことで、今年の収穫量は8500トン程度を見込んでいます。

これは平成以降では最も少なく、収穫量が8590トンだった去年に続き、2年連続の不作となります。

また県からは、近年の猛暑がサクランボに欠かせないある生き物に大きな影響が出ていることが報告されました。

県農林水産部 髙橋和博 部長「生産者が自ら園地で飼育しているマメコバチは近年、増殖が悪く、激減している状況です」

サクランボが実を結ぶためには、花粉を運ぶ「マメコバチ」や「ミツバチ」といった訪花昆虫の活動が必要です。

県によりますと、近年の高温の影響でこれらのハチの数が激減し、特にミツバチの減少は、全国的に深刻だということです。

県農林水産部 髙橋和博 部長「産地全体の訪花昆虫の密度が低下していることが結実を不安定にさせる大きな要因となっていると考えている」

県では今後、マメコバチの減少の原因を調べるほかミツバチの養蜂業者に早めに必要な数を提示するなどして、確実に数を確保できるようにつとめていくということです。