今回は、骨が折れる調査でした。
調査を始めたのは、晩夏の8月のことだった…。
▽調査依頼▽
マチアキさん・40代・札幌在住
「小学生の時に遊びに行っていた手稲の遊園地について調べてください」
手稲の遊園地と言えば・・・札幌市民なら多くの人が2010年に閉園した「テイネオリンピア遊園地」!と答えると思うが、依頼者によると「テイネオリンピアではない」というのだ。そこでJR手稲駅前で聞き込み調査開始!
調査員
「手稲に遊園地があったって聞いたが?」
マチの人
「手稲に遊園地…わかんないねー」
「手稲じゃないんで、すいません」
「オリンピアの遊園地じゃなくて?30年くらい前からしか来てないから、それより前ならわからない」
そこで、いつも取材でお世話になっているキテネ食品館で話を聞いた。
吉本水産 東城哲也店長
「前田の昔のダイエーの隣にありましたよね。観覧車とかありましたよ。30年くらい前になっちゃんですかね、動いていたのは」
さらに手稲にあるガーデニングショップでは…。
E*garden 佐藤晋佑さん
「商業施設の中に小さな遊園地があったのを記憶している。ていねプールが入っている稲積公園というのが、通りを挟んで正面にあった」
なんと!手稲プールの隣のブロックに遊園地があったというのだ!そこで現場に行ってみると…。
調査員
「見てください!遊園地がありません!今はパチンコ店になっています」
遊園地があったのは、手稲区前田4条7丁目。現在、その場所は、パチンコ店に変わっていた。
そこでHBCの映像ライブラリーを調べてみると…。なんと!1983年の手稲プールの映像に、謎の観覧車の姿を発見!しかし、肝心の遊園地の映像は見つからなかった…。
そこで、札幌市の古い資料を保管している公文書館で、1984年の地図を見てみると…。
調査員
「ありました!こちらに遊園地みたいなものが建っています!『おもしろランド』と書いてあります」
確かに!遊園地が存在しているではないか!その名も「ザ・おもしろランド」。そこで「ザ・おもしろランド」を検索してみると…。
若狭たけしさん ツイッターより
「ザ・おもしろランドは80年代前半から数年だけ営業していた遊園地」
なんと!「ザ・おもしろランド」についてツイートしている人物を発見!ついに手稲の遊園地「ザ・おもしろランド」の全容が明らかに!
かつて札幌市手稲区にあった遊園地「ザ・おもしろランド」を徹底調査!ツイッターで、遊園地についてつぶやいていた人物を発見!手稲出身の漫画家、若狭たけしさん。現在、電子書籍ストア「ブックライブ」で「怨霊奥様」を連載中だ。
漫画家 若狭たけしさん
「ここに観覧車がうっすら写っていて、こっちが昔のダイエーで、今、現金問屋というスーパー」
ついに!当時の写真を発見!さらに貴重な写真も…。
漫画家 若狭たけしさん
「もう一つ写真がありまして。ネットで提供していただいたもので、観覧車があって、これがビックリハウス、家の中に入って、家全体が回っている様な感じになるやつとか、空中にレールがあって、自転車を漕ぐスカイサイクルみたいなのが、グルっと一周していて、広くはないが、それなりに色々な乗り物があって楽しめる感じだった」
こちらは、若狭さんが当時の記憶を頼りに描いた遊園地の見取り図。ゴーカートを始め、メリーゴーラウンドや、空中回転ブランコなど、さまざまな乗物があった遊園地だったことがわかる。さらに若狭さん、重要な情報を教えてくれた。
漫画家 若狭たけしさん
「1983年にオープンしたらしいんですけど、加森観光というルスツリゾートとかに関係している会社が作った遊園地らしくて…」
なんと!手稲の遊園地「ザ・おもしろランド」を運営していたのは、ルスツリゾートなど、様々なレジャー施設を手がけている加森観光だったのだ!さっそく取材を申し込んでみると…。
加森観光
「当時のことを知る人物は、ほとんどいないんです」
とは言いつつも、当時の資料を探してくれたのだ。こちらはオープン前に配布されたチラシ。ヘルメットバギーなる謎の乗り物があったことがわかる。そして、営業当時の空撮写真も発見!確かに若狭さんが描いた見取り図と一致している。そして、当時を知る人物にも話を聞いてくれたのだ。
加森観光 加藤直子さん
「オープンが1983年の4月から1995年くらいまであったようです。元々はダイエーが建設される予定で進めていたが、諸事情によりオープンが遅れて、その遅れた期間に地元の子どもが楽しんでもらえるように遊園地を建設した」
実は当時、遊園地の他にも、水族館や医療ビルなど、様々な建設計画もあったという。では最も気になるのが…。
調査員
「今は無くなってしまったが、なぜ閉園?」
加森観光加藤直子さん
「最終的に他の施設が建つということで遊園地は終了したと聞いている」
こうして4か月にも及ぶ調査の末に皆様への報告が完了した。
▽調査結果▽
手稲にあった遊園地は、商業施設の完成まで子どもたちを楽しませるために作られた遊園地でした。
12月2日(金)「今日ドキッ!」
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