松山市は、災害時など電気や水道が途絶えた場合でも使うことのできる「トイレカー」を導入し、1日運用を始めました。

松山市がおよそ3300万円をかけて3台導入した「トイレカー」です。

四輪駆動の軽トラックがベースとなっていて、普通自動車免許を持っていれば、誰でも運転することができます。

いずれの「トイレカー」にも、水洗式の便器と手洗い場が備えられています。また、外部から電源供給を受けることで、温水洗浄機能付き便座やエアコンを使うこともできます。

今回導入された3台のうち2台は内部に仕切りが設けられていて、男性用と女性用で使い分けることができます。

(松山市・野志克仁市長)
Q.使い勝手は良さそう?
「もちろんもちろん、最新の英知を集めた形になっているので」

また、小さな子どもを連れた人などが使うことができる、バリアフリーに配慮した車両も導入されました。

(城健大呂記者)
「印象としては、新幹線の多目的トイレといった感じでしょうかね」

松山市によりますと、この「トイレカー」に備えつけられたタンクの容量で、一度に120回程度使用できるということです。

去年1月に発生した能登半島地震が導入のきっかけになったと話します。

(松山市危機管理課・高内芳子副主幹)
「避難所のトイレが使えなくなり、衛生環境が悪化して、感染症が増えたりということがあった」
「松山市民の方にもトイレについて考えてもらい、災害用のトイレ等を自分で用意してもらうなど、考える契機になるかと思う」

「トイレカー」は、市内3カ所の防災備蓄倉庫の車庫に分散して配置され、今後、災害発生時のほか、市が主催するイベントなどでも活用されます。