任期満了に伴う上市町長選挙が9月30日告示され、過去最多となる4人が立候補し、5日間にわたる選挙戦がスタートしました。

上市町長選挙に立候補したのは、届け出順に
元町議で自営業、新人の成川友仁候補(52)
会社員で新人の椎名俊明候補(59)
元町議で看護師、新人の百塚怜候補(35)
自民、公明、立憲民主、国民民主、連合富山などが推薦する現職の中川行孝候補(75)
の4人で、1953年の新町政開始以降、過去最多です。

今回の町長選は、小中一貫義務教育学校の整備や、人口減少対策などを争点に選挙戦が展開されます。

無所属・新 成川友仁候補
「この町の現状に満足できない。現職の方いらっしゃいますけれども、人口減少でどう対応するのかと、自分自身で政策を掲げて住民に判断してもらおうという思いもあって立候補に至りました」

成川候補は、人口減少対策として、夏休みに県外の大学生を招く滞在学習の実施など関係人口の創出をめざすほか、気象予報士の資格を生かして防災対策にも力を入れるとしています。

無所属・新 椎名俊明候補
「老朽化したインフラをどんどん整備していくのにこれからお金がかかってきます。富山地方鉄道なんとしても維持していかないとだめです。新しい箱モノを作って4億円から5億円の新しい負担を増やしている場合じゃないんです」

世代交代を訴える、新人の椎名候補。現職が目指す義務教育学校の整備については、一度立ち止まるべきと強調し、民間出身ならではのコスト意識で、「次世代に負担を残さない町づくり」を訴えます。

無所属・新 百塚怜候補
「私が首長を目指すのは、限られた予算であるとしても、この町から少しずつ社会を良くしたい、そう考えるからなんです」

去年、知事選に出馬し落選した百塚候補。町が進める学校統廃合について「民意が反映されていない」と厳しく批判し、町立の小中高一貫校をつくる「上市学園構想」を訴えました。

無所属・現 中川行孝候補
「普通の学校へ行ったら50分の授業が受けられるのに、複式学級の子どもたちはその半分しか受けられない。これこそ教育の不平等だと私は思っています」

現職の中川候補は、教育環境の不平等を解消するとして、無理のない財政計画で義務教育学校を整備すると訴えました。選挙戦では、町議選の候補者と活動を共にし支持を固め、3選を目指します。

上市町長選は来月5日投票で、即日開票されます。またこの日は上市町議選も行われる予定で、定数12に対して13人が立候補しています。