名古屋市営バスの運転手の勤務時間が改ざんされていた問題で、新たに8件の不正があったことが分かりました。

国の基準では、バスの運転手は勤務が終了してから次の出勤までに、9時間の休息を取ることが義務付けられています。

しかし名古屋市交通局は去年、この基準を守っているよう見せかけるため、渋滞や故障で残業が発生し、次の勤務まで9時間の休息が取れなくなった場合、その日の残業を別の日につけかえるなど勤務実績の改ざんを少なくとも2件行っていました。

(当時の交通局担当者・ことし2月)
「公文書偽造にあたるかどうかについて、どういった経緯でこういうことになったのかは、調査をして、しかるべき対応をさせていただく」

その後の市の調査で、おととし4月から今年2月までに新たに8件、実際の勤務時間とは異なる勤務実績を記録していたことが分かりました。

市の交通局によりますと、月の残業時間が上限の50時間を超えた場合、別の月に残業をつけかえるなどしていたということです。

今後の再発防止策として、交通局は渋滞や故障など突発的な勤務に対応できるよう、年間の残業時間の上限は変えずに月の残業時間の上限を10時間増やすなどの対応をしているということです。