9月18日、茨城県つくば市で突風によりプレハブの建物が倒壊した事故。この原因とみられる突風について、気象庁は「竜巻」だと認定しました。

今月18日、茨城県つくば市では突風が発生し、花室から上広岡にかけてプレハブの建物1棟が倒壊したほか、屋根瓦が飛んだり、コンテナが横転したりする被害が相次ぎました。

これについて気象庁は現地調査などをした結果、突風を「竜巻」と認定しました。

調査の結果、▼突風発生時に移動する渦を撮影した画像が得られたことや、▼突風の被害や痕跡が帯状に分布していたことなどから判断したとしています。

当時の風速はおよそ45メートルで、猛烈に吹いていたと推定されるということです。

さらに、この竜巻について最新型レーダーがとらえたデータを気象研究所が詳しく解析したところ、「ガストフロント」による竜巻だとわかったということです。

ガストフロントとは、積乱雲から吹き降ろした冷たい空気がまわりの暖かい空気とぶつかり、地上付近に小さな前線が発生する現象です。

気象庁によりますと、ガストフロント自体が突然の強風をもたらすこともありますが、竜巻の原因となることもあるということです。

ただ、ガストフロントによる竜巻は、観測例が少ないためメカニズムの解明は進んでおらず、気象庁は「今回得られたデータは世界的に貴重なものだ。さらに詳細に解析し、メカニズムの解明を進めたい」としています。