宮城県大郷町の農地にサッカー場などを整備するスマートスポーツパーク構想が中止になったことについて石川良彦町長が26日、議会に対し経緯を報告しました。事業者が計画を撤回したことを受け町は今後、予定地の新たな活用方法を検討していくということです。

石川良彦大郷町長:
「これまでの計画通りに進むのは困難だと思っているので町としてもやむを得ないということで双方合意の上でこの事業の中止、事業からの撤退となった」

大郷町の石川町長は、26日開かれた町議会の調査特別委員会でこのように述べ、スマートスポーツパーク構想が中止になったことを報告しました。大郷町のスマートスポーツパーク構想は、粕川地区の農地にサッカー場12面や宿泊施設を整備するものです。これについて9月19日、事業者のスポーツ運営会社「スポーツX」が町との会談の場で、資材の高騰により事業費が膨らんでいることや町長選の結果を踏まえて事業から撤退する意向を伝えました。これに対し町側は、事業規模を半分にすることや多目的グラウンドへの変更を提案したもものの、撤退の意向は変わらず、事業の中止が決まりました。

石川良彦大郷町長:
「戸惑いとこれからどうしようかということ。議会から理解が得られる内容で町の負担もなるべく軽くすむような町の活性化につながるような事業を模索していかなければならない」

町民:
「サッカー場だけでなくテニスコートや野球場とかいろいろあったらまた違うかのなと思う。生き生きとした町になればいい」
町民:
「それだけの土地がいっぱいあれば駐車場を大きくして、大きな店ができればほかの町から人が来るかも知れない。そうすれば(町に)お金も落としてくれるので長い目でみればそのほうがいい」

スマートスポーツパーク構想では大郷町が用地を買い上げたうえで造成し、事業者に貸し出す予定でした。事業中止を受け町は用地の新たな活用方法について年内をめどに方向性を出したいとしています。