実りの秋を迎えた福島県内。矢吹町にある田んぼでも稲刈りが行われました。しかし実はここ、ある場所を利用し作られた田んぼなんです。それは…。
小枝佳祐記者「近くには阿武隈川が流れていて、実はこの田んぼは治水のための遊水地を活用したものなんです」

阿武隈川流域では、6年前の台風19号で各地で堤防が決壊して大きな被害が出ました。こうした水害を防ごうと、国や県、市町村が連携し、阿武隈川の周辺で遊水地の整備などを行っています。その一方で、農地を買収したため、営農の継続が課題となっていました。
そのため、遊水地の一角で稲を試験的に栽培し、生育にどのような影響があるのか調べることとなりました。その結果、土の水持ちは題問ありませんでしたが、栄養分が多すぎたため、稲が倒れやすかったということです。
福島河川国道事務所の担当者「住民の方の生業の継続のために、今回このような調査を行っているところでございますけど、こういったデータを営農希望の方にお示しして、遊水地内での耕作利用ということのご判断の一助となれば幸いと考えています」
収穫したコメは1か月ほどかけて、品質などを調べていくということです。