高知市に本社があり、乾物など海産物の卸売を行う会社「土佐水産」が自己破産申請の準備に入ったことが分かりました。負債額は約1億6000万円に上る見込みだということです。

民間の信用調査会社・帝国データバンク高知支店によりますと、土佐水産は9月22日に事業を停止し、その後の処理を高知市の弁護士事務所に一任、自己破産申請の準備に入ったということです。

土佐水産は1962年に設立。塩干魚など海産物の卸売を行い、高知市公設水産地方卸売市場の荷受け業のほか、受託・買付販売を行うなどし、2020年には年間売上高として約1億4900万円を計上していました。

しかし食生活の多様化や、市場の仲卸人らの高齢化による入場者の減少、県外市場からの一括仕入れなどにより、取扱量は次第に減少傾向に。2025年3月期の年間売上高は1億円を下回る水準となり赤字決算が続いたほか、先行きの見通しが立たなくなり、事業の継続を断念しました。負債額は約1億6000万円が見込まれています。