同じ時期に行われた参議院選挙。
▽参政党 神谷宗幣代表(愛媛県松山市での演説)
「ジェンダーフリーとかいらないんですよ!男は男らしく、女は女らしくでいいじゃないですか」

▽畑井モト子さん
「最近は外国人排除であったりLGBTQ排除であったり、そうやってマイノリティーの人たちが排除されていく社会の雰囲気に危機感を感じていて。なにかすごく不気味、なにかよくわからない、怖さっていうのを感じます」
性自認を公表する畑井さんのSNSには、見知らぬ相手から「気持ち悪い」「穢らわしい」といった書き込みがされることもありました。
▽畑井モト子さん
「LGBTQの当事者ですっていうことで、どんなヘイトに遭うんだろうと思うと、もうやっぱり怖くて怖くて。そういうコメントを見ると、自分の本当に辛いときに一気に引き戻されるんですよ。…(涙で言葉が出なくなる)…っていうのもあって」

顔の見えない相手からの攻撃的な言葉は、刃のように人を傷つけます。対策はないのでしょうか―。
ヘイトスピーチの問題に詳しい白充(ペク チュン)弁護士は、書き込みをした発信者の情報開示を求めることはできるものの、多忙な選挙期間中に行うのは事実上困難だとした上で、「多様な意見を尊重する土台」が崩されかねないという懸念を示しました。
▽白充 弁護士
「多様な意見を尊重するといったときに、多様な意見を尊重しなくてもいいんだ、というような意見に関しては、いや、それはそうすると土台が崩れるんじゃないかという共通認識を全員で持ち合わせないと。やはりこの土台を崩そうとする人たちによって、多様な意見が結局傷ついてしまうといった側面はあるんだと思います」