『怪談』で知られる明治の文豪・小泉八雲とセツ夫妻をモデルにした連続ドラマの放送が全国で始まるのに合わせ、JR西日本は山陰線で運行している観光列車「あめつち」の車内で、来月から八雲夫妻にちなむ取り組みを行うと発表しました。

「あめつち」は、JR山陰線や木次線で区間を変えて1日1往復運行している観光列車です。

このうち来月11日(土)から来年1月25日(日)の山陰線鳥取駅と出雲市駅間の運行日に、『怪談』の中から4作品の朗読を車内で放送します。

放送されるのは代表作の「耳なし芳一」と「雪女」。松江市の寺を舞台に母親の深い愛を描いた「飴を買う女」。セツが八雲に読み聞かせた悲話の「鳥取の布団」です。

またこの運行日に限り、車内の記念撮影ボードを八雲夫妻と列車の写真などをあしらった「小泉八雲特別記念撮影ボード」にするほか、小泉八雲記念館の来館者が八雲の肖像や雪女、ろくろ首などを描いた行燈が置かれます。

一方、山陰関連の本や雑誌を並べた車内の「あめつち文庫」は、期間中は列車の行き先に関わらず「小泉八雲文庫」となり記念館推薦の本に入れ替わります。『小泉八雲の怪談づくし』『小泉セツ ラフカディオ・ハーンの妻として生きて』『小泉八雲、開かれた精神オープン・マインドの航跡。』などが置かれるということです。

JR西日本は「あめつち」のほか、その運行日とも一部重なる来月から12月と来年3月の土日を中心に、松江市内を巡るガイド付き観光バス「ばけバス~小泉八雲とセツゆかりの地を訪ねて~」を1日2便計26日間運行することにしていて、ドラマの観光誘客効果に期待します。