山形市できょう、山形牛のブランド力の向上につなげようと枝肉の品質を競う共進会が開かれました。審査には、山形牛のおいしさを数値で"見える化"した指標も取り入れられました。
「総称山形牛」は、県内で最も長く飼育された子どもを産んだことのない雌牛と去勢された黒毛和牛のうち肉質が3等以上のものを指し、きめ細かい肉質とまろやかな口どけが特徴です。
きょう山形市の県食肉公社で開かれ共進会には93頭の山形牛が出品されました。この共進会では、山形牛のおいしさを見える化する測定方法も取り入れられました。
特殊な装置を使って、枝肉の脂肪の中にMUFA(エムユーエフエー)と呼ばれる食味の良さに関わる成分がどれぐらい含まれているかを測ります。
この数値が高いほどくちどけが良いとされ、山形牛は全国の和牛と比べて高い傾向があるということです。
これまではMUFAを測るのに数日かかっていましたが、きょう用意された装置を使うとその場で結果が見られるため、この手法が一般的になることが期待できるということです。

県畜産研究所 阿部正博 所長「MUFAは生産者と流通業者の間では浸透してきましたけれども、最終的には見える化をして流通段階・小売り・消費者と理解を深めてもらって、山形牛の良さを感じてもらう、ブランド化にもつながればいいなと思う」
県食肉公社では今後、MUFAの数値をセリなどで活用し山形牛のブランド力向上につなげていきたいということです。