長野県池田町で5月、県道の補修工事をしていた男性が重機ごと斜面を転落して死亡した事故で、工事を請け負っていた会社と現場の責任者が16日、書類送検されました。

労働安全衛生法違反の疑いで、大町労働基準監督署から長野地方検察庁松本支部に書類を送られたのは、池田町の土木工事業、遠藤建設株式会社と、社員で現場責任者の50代の男です。

事故は、5月27日午後、池田町広津の県道の補修工事現場で起きたもので、バックホーを使って作業をしていた松川村の61歳の男性が、重機ごと斜面をおよそ50メートル転落して、死亡しました。

大町建設事務所によりますと、現場では2024年の大雨で路肩が崩れた場所を補修する工事を行っていて、事故当日は崩落個所の下におりるための工事用道路を作る作業をしていたということです。

路肩などで車両系の建設機械を使って作業する際に、転落などの危険がある場合には、法律で誘導員を配置することが定められていますが、大町労働基準監督署では、その誘導員を置いていなかった疑いがあるとして、会社と現場責任者を書類送検しました。