天皇陛下は、大阪・関西万博のため来日しているセルビアの大統領を皇居に招き、親しく懇談されました。

陛下はきょう午前11時ごろ、セルビアのブチッチ大統領(55)をお住まいの御所の車寄せで出迎え、にこやかに握手を交わされました。

ブチッチ大統領はきのう、大阪・関西万博で行われたセルビアの文化を紹介する「ナショナルデー」のために今回来日しています。

冒頭、大統領から、旧ユーゴスラビア時代の1976年に上皇ご夫妻(当時、皇太子・皇太子妃)が首都ベオグラードを訪問されたことに触れ、「今もセルビア人の記憶に強く残っている」と述べました。また、話題はセルビア国内において水質改善が必要であることにおよび、水問題に関心が強い陛下は「具体的にはどういうことですか」などと熱心に質問されていたということです。

このほか、陛下から「サッカーのストイコビッチ(名古屋グランパスエイトでプレー)はセルビアの選手として日本で活躍されたので多くの日本人が知っています」などと述べられると、大統領は「以前、名古屋に行ったとき、みんなストイコビッチのことを知っていてびっくりした」と返したということで、およそ25分間にわたり、なごやかな雰囲気で懇談されました。